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「この世界が壮大なシミュレーションだという可能性」宇宙シュミレーション仮説が怖い

2B18FE2600000578-3185261-image-m-2_1438713875137今は実は2050年で、あなたはスーパーコンピューターがシミュレートした2015年の世界を「体験」しているにすぎない―。
これはバカげたSFの話に聞こえるかもしれませんが、果たしてそれを否定するだけの明確な根拠はあるでしょうか?

一部の科学者たちは、私達のこの世界が偽物の可能性があると主張しています。

 

作家のロバート・ローレンス・クーンは、彼が主催するサークル「Closer to Truth」でこの理論への詳細なレポートを作成しました。

 

科学者たちが「ありえる」と言及

2B18FE1500000578-3185261-image-m-4_1438713913935オックスフォード大学の哲学者ニック・ボストロム博士は、マトリックスのシナリオが現実となっている可能性があると述べます。
「シミュレーターからの感覚刺激が脳に供給されているというより、脳自体がシミュレーションの一部であると考えたほうが現実的です」とボストロム氏は言います。
「それは1つの巨大なコンピュータープログラムが脳のニューロンとシナプスの働きまでを含めて全てのものをシミュレートすることを指しています」

 

MITのコンピューター科学者で「人工知能の父」マービン・ミンスキー博士は、人類がシミュレーションの中に居ることを区別することは非常に困難だとクーンに語りました。

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マービン・ミンスキー博士

「プログラマがミスをしていないとすると、見分けるのは非常に困難です。

物理法則の中のいくつかが非常に適切でないと気が付くか、(または)四捨五入エラーを見つけることしか方法はありません」

 

実験をした結果…可能性が高まった!

数年前、ボン大学のサイラス・ビーンも、ミンスキーと同じような主張をしました。「我々はシミュレーションの中で生活をしている兆候がある」と。
ビーン教授は、宇宙のシミュレーションを構築することで実証できるのではないかと考えました。
これは多くの研究者がやろうとしている、ミクロ単位の宇宙を再現することに近いと彼は言います。

このようなシミュレートでは、時間的に進む三次元格子が個別に重ね合わされていなくてはなりません。
ビーン教授と彼の同僚は、格子自体よりも小さいものが存在できないため、「格子の間隔は粒子が持つことができるエネルギーに制限を与える」ことを発見しました。
これを実際の宇宙にあてはめると、「高エネルギー粒子の持つエネルギーを制限する限界が存在しているべき」ということになります。
この現象は宇宙線のエネルギーを制限する「GZK限界」として知られるものによく似ています。
GZK限界は、高エネルギー粒子が宇宙背景放射のマイクロ波と相互作用しエネルギーを失うことから予測され研究されている法則です。

宇宙の背景放射がコンピューターシミュレートにおける「格子」と考えると、この実験結果は実にしっくり来るのではないでしょうか。

 

技術的特異点を乗り越えた文明がいたらありえる

ボストロム博士は、人類がマトリックスのようなシミュレーション世界に住んでいるとは言っていません。
彼は、以下の3つの条件のいずれかが満たされた場合、宇宙シミュレーション仮説は成り立たないと言います。
1.すべての文明は、技術的に成熟する前に絶滅する。
2.すべての技術的に成熟した文明は、シミュレーションの作成に興味を失う。
3.人類は文字通りコンピューターシミュレーションの中で生きている。
彼の説のポイントは、すべての宇宙文明において、全世界のシミュレーションを完成させるか、滅びるかどちらかだということです。

文明の技術が発展していくと「技術的特異点」と呼ばれる状態となります。技術的特異点はこちらの記事で詳しく取り上げています。

技術的特異点を乗り越えた文明がシミュレーションを作成することができれば、それからシミュレートされた世界は急速に増殖していくことになります。

マービン・ミンスキーは、この仮説が示唆する「究極の現実」は不安ではないか?という問いに対して、こう答えています。
「我々がより大きな現実の一部であると知ることは素晴らしいと思いませんか?」

 

参照:SPACE.com dailymail

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