都内の貴重な廃墟物件。東京の九龍城「代々木会館」に潜入してみた!
あわせて読みたい
都内の廃墟物件の横綱だった九段下ビルが取り壊され、都内の廃墟は徐々に姿を消していっている昨今。
もはや唯一と言っていい都内のミステリースポットが代々木駅徒歩0分の立地に建つこの「代々木会館」だ。
線路を挟んでドコモビルがそびえ立つこの立地でこのレトロ感。見事に昭和が取り残されています。
駅ビルになっていても差し支えないぐらいの駅前なのに、未だに取り壊されていないのはきっと複雑な大人の事情があるのでしょう。
以前は今よりもっと看板がゴテゴテと残っており、付いた異名が『東京の九龍城』。とは言えこのビルはまだまだ現役で、1階の居酒屋と3階の怪しい本屋さんが営業していました。
実は伝説のドラマのロケ地!
実はこのビル、伝説的名作ドラマ『傷だらけの天使』で使用されたビルでもあります。このビルの屋上にドラマの中でショーケンが寝起きしたペントハウスが朽ち果てています。
下から見ると、朽ち果てたペントハウスの脇に雑草が花を咲かせているのが伺えました。
ロケ地めぐりにやってくるファンが絶えず、現在はビルの内部のほとんどに入れなくなっています。
トタン屋根に積もった鳥のフンに雑草が生えて枯れています。生命のサイクルが感じられますね。
一体どれぐらい放置すればこうなるのでしょうか。
代々木会館の謎の本屋に潜入
現在ビルの中に入れるのは唯一3階で営業中の本屋さんへ行くための階段のみ。
奥に見える寿司の提灯のあたりに「寿司1カン10円」なんて魅力的すぎる文が書いてある比較的新しい看板があったため、寿司屋さんも営業しているのかもしれません。
意を決して入り口をくぐるとこんな感じでした。昭和テイストな看板がそのまま残っています。
郵便受けを見るとやはり一店舗しか営業していない様子。
先ほどの看板にあった2階の飲食店街への入り口は、防火扉のドアノブが破壊されて侵入できないようになっています。
なんともワイルドな方法ですね。
この先、3階までは本が積み上げられた階段となります。
中国関連の図書専門店のようで、それらしき本が雑然と積まれています。
階段を登っていくと階段部分で椅子に座ったおじさんが1人。
「こんにちわー」と声をかけると「何?本買いに来たの?」と高圧的に言われました。
うかつに本を買いに来たとか言ったら何か売りつけられそうな雰囲気なので「いえ、このビルに興味があって…」と言うと「はっ?何も知らないよ!」と冷たい反応。
とても迷惑そうだったので写真も撮れずに帰ってきました。でもあのおっさん絶対何か知ってる。
1階の居酒屋には安くてボリューム満点なカレーがある
仕方ないので1階で唯一(?)営業中の居酒屋『激安居酒屋きぬちゃん食堂』でランチを食べることにしました。
店の佇まい的にカオスな店内を予想していたのですが意外と普通の店内。家賃が安い(?)からか、とても良心的な価格設定。
カレー大盛り 380円。この値段でなんと500gぐらいのライスの量!
これはお得すぎる!
正直、カレーは自慢の逸品なんてことはなく普通の味なのですが、オニオンチップが味にアクセントを加えていて美味しかったです。
数少ない東京の廃墟物件。いつ無くなるかわからないので、行くなら今のうちですよ!