実はスカイツリーより高いタワーがかつて存在していたって知ってました?
バベルの塔の昔から、なんだか人類のロマンを掻き立てる存在の塔。人は高い塔を建てずにいられない生き物なのです。
昨日の記事で支線型の塔について調べていたところ、知らないことがいっぱいで面白かったのでシェアいたします。
スカイツリーより高かったけど倒壊!ワルシャワラジオ塔
かつてポーランドには646.38mの電波塔が存在していました。
634mのスカイツリーよりも12mも高いこのタワー、建てられたのは1974年で、1991年まで世界一高い人工の構造物でした。
スカイツリーよりも高い割になんだか簡素な作りをしているのは、自立できない支線塔だから。
断面は三角形をしていて、それぞれの角からワイヤーが伸ばされており、ワイヤーの張力で支えているのです。
厳密にはこうした支線塔はタワーとは呼ばずにマストと言うらしいですが、こまけぇことはいいんだよ。
このワルシャワラジオ塔ですが、1991年にワイヤー交換の作業中のミスにより倒壊してしまいます。
無残にぐにゃりと鉄骨が歪んでしまってますね。
ワルシャワラジオ塔が今も存在していたら、スカイツリーはもう少し高く作られていたかもしれません。
今でも人類史上2番目に高い構造物としてその名を残しています。
現在も世界3番目に高い構造物!KVLYテレビ塔
ワルシャワラジオ塔が倒壊して世界一位に返り咲いたのがアメリカのKVLYテレビ塔628.8m。スカイツリーよりも5.2m低いだけです。
1963年の完成当時は世界一でしたが、先述のワルシャワラジオ塔に抜かされ、その倒壊でまた一位となりました。
この塔は現在も健在で、支線塔としては世界一の高さとなっています。
なんにもないところに建てられていますが、これは支線塔が強風や落雷、地震などに弱いため。いつ倒れてもいいところにしか建てられないそうです。
日本にもあったぞ支線塔!東洋一の対馬オメガ塔
日本にもかつて巨大な支線塔が存在していました。それがこの対馬オメガ塔。オメガというカッコイイ名前が中2心をくすぐります。
オメガ塔の高さは454.83m。1975年に完成しました。東京タワーよりも高かったんですね。
長崎県の対馬市に立っており、オメガ航法という船の運行に使われる電波を送っていました。GPSの普及により2000年に役目を終えて解体されますが、往年はアジアの船の運行をこの一局で支える存在だったんだとか。
対馬オメガ塔のかっこいいところは海をまたいで支線が張られているところ。
1km四方にワイヤーを伸ばして立つ姿は雄大です。
残念ながら解体されてしまいましたが、跡地は公園として整備され、10mほどの塔が残されているとのことです。
いかがでしょうか。
ちょっとディープな支線塔の世界ですが、支えられないと立っていられないのがなんだかかわいくないですか?
しかし残念ながら支線塔は技術の発展で次々とその役目を終え、世界中で解体されています。メンテナンスが大変でお金がかかるんでしょうね。
ひっそりと人々の暮らしを支え、消えていく支線塔に萌える気持ちを抑えきれません。
ちなみにこちらはレゴで作られた塔の最高記録樹立のもよう。
高さは35.05mで約55,000のレゴブロックが使われたそうです。
参照:wikipedia