ロシアのツングースカで起こった謎の大爆発
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1908年6月30日7時2分(現地時間)頃、ロシア帝国領中央シベリア、エニセイ川支流のポドカメンナヤ・ツングースカ川上流(現 ロシア連邦クラスノヤルスク地方)の上空で大爆発が起こった。
落下した隕石が大気中で爆発したために、強烈な空振が発生し半径約30-50kmにわたって森林が炎上し、約2,150平方キロメートルの範囲の樹木がなぎ倒された。
爆発によって生じたキノコ雲は数百km離れた場所からも目撃された。
爆発から数夜に渡ってアジアおよびヨーロッパにおいても夜空は明るく輝き、ロンドンでは真夜中に人工灯火なしに新聞を読めるほどであった。
地面の破壊規模から見て爆発した「物体」の大きさは当初3mから70mと推定された。
近くに村落がなかったため、死者は報告されていない。
大爆発の原因
ツングースカの大爆発の原因は、巨大隕石の爆発とされている。
1946年にはロシアのSF作家アレクサンドル・カザンツェフ(英語版)が「爆発は地球に墜落した異星人の宇宙船に積まれた核爆弾によるものである」という内容の小説「爆発」を発表したが、
調査により、残留放射性物質が検出されないことから、この説は否定された。
その他、彗星・小惑星爆発説、ガス噴出説などもあったが、近年の研究によりいずれも否定されている。
さまざまな憶測が出た原因
近くに村落がなかったため、死者は報告されていなかったため、早急な調査が行われなかった。
爆発が起こったのは、第一次世界大戦やロシア革命の数年前、かつ日露戦争を終えて間もなくという時期だったこともあり、現地調査はしばらく行われなかった。
初めての現地調査が行われたのは爆発から13年後の、ソビエト連邦成立後の1921年のことだった。