このホテルはもしかしたら世界一恐怖を感じることができるホテルかもしれません。死体と同じ経験ができるのです。
メイン州ルイストンのアゴラにあるこのブティックホテルでは、カトリックの神父が100年に渡って残してきた遺物と一緒に地下室で休むことができます。
他に類を見ないこの奇怪な部屋には、松でできた棺が置かれていて、2人が滞在するのに十分な広さがあります。そして、死体の腐臭を排気するための穴もとりつけられています。
いかにもバチが当たりそうなホテル
宿泊客は棺の中で休むことができます。でも、認可の問題で宿泊はできません。
この地下室は、1890年にオープンた元聖パトリック教会の地下室をブティックホテルに改装したものです。
この地下室が営業を開始したときeBayオークションで、この部屋を使用する権利を得るために客は760ドルの値をつけました。
聖職者のトーマス・ウォーレスが邸宅と教会の土地を購入し、1907年に亡くなるまで神父をしていました。
彼の教会とチャペルに対する愛情はたいそう深いものだったので、地下室と霊安室チャペルが加えられ、彼はそこに葬られることになりました。
教会が閉められた2009年まで彼の遺体はそこに安置されていました。
オーナーであるアンドリュー・ナイト氏は、この地下室には、32インチのLCDモニターやホラー映画セレクションなどといった、現代的な快適さのための機器や、いくつかの家具を除けば、ウォーレスが過ごしていた空間がそのまま残っていると言います。
また彼は、この部屋に入って、ウォーレスが入っていた棺を支えていたコンクリートのプラットフォームを見つめる度に、背筋に悪寒を感じるとも言います。
そしてまた、次のようにも言っています。
「ユニークな経験をするための市場があります。ホラー映画を見ながら、本物の霊廟の棺の中でワインを楽しむというのは、全く斬新な体験です。
世界中のどこを探しても、夕方のひとときを過ごすために本物の地下霊廟を借りることができるところはないでしょう。
もしかすると、現実には顧客の興味を引くにはあまりにも怖すぎるかもしれませんが、もしここを利用する人がいれば、その人は冒険家で新しいものを見つける人ということになるでしょう」
部屋はかなり快適らしい
地下霊廟には少しの現代的な快適さのための機器を除いて、ウォーレスの遺体が安置されていた空間がそのまま残っています。
閑散期は地下室を一晩290ドルで貸出していますが、午後9時から午前2時までの間しか部屋を使うことができません。
部屋にトイレは無く、エンターテイメントルームとしての認可しか下りていないので、宿泊はできません。
このホテルの宿泊値段は、ハロウィンに向けて特別な経験を求める人たちのために、10月には410ドルに値段ははねあがります。
地下室の利用は最低140ドルの別料金になります。
80ドルの追加料金を払えば、呪われたツアーに参加できます。これには、ホラー作家のスティーブン・キングが住んでいたバンゴールへの旅行も含まれています。
ナイト氏は去年の9月に彼のブティックホテルをオープンし、前の教会とチャペルをイベント会場に改装しました。
当初彼は、この地下室ホテルの客としてはハロウィンのファンを見込んでいました。しかし現在は、ここを、死を見つめなおして恐れを克服し、清らかな生命を考えなおすための場所として考えています。
ナイト氏は、ウォーレス司祭の遺体は二度とこの場所には戻っては来ないながらも、この収益によって彼が愛していた場所を修復することができるようになったことから、この事業がウォーレスの記憶を軽視するものであるとは思っていません。
参照:dailymail