【閲覧注意】エベレストにある虹の谷と呼ばれている谷。その名前の由来は…
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写真:wikipedia
虹の谷、エベレストにはそんな名前の谷が存在しています。
なんだかメルヘンチックで素敵な名前!きっと虹の谷ではふわふわのわたがしが生えてたりするんだよ!行ってみたい!
では、今日はそんなエベレストの虹の谷の風景の写真をご紹介いたします。
”虹の谷”と呼ばれる戦慄の理由とは…
写真:theplanetD
エベレストにはメルヘンでファンシーな谷なんて存在していません。じゃあなんで、虹の谷なんて呼ばれてるのか?
虹の谷の名前の由来は、カラフルな衣類纏った登山者の遺体が大量に転がっていることが由来となっています。メルヘンどころかディストピアな谷じゃないですか。
エベレストの標高8000mを超えた地帯はデスゾーン(死の地帯)と呼ばれています。平均温度は氷点下27度、時速320キロメートルの風が吹き荒れ、酸素は地上の3分の1。
人間の高度順化の限界を超えている地帯であるため、訓練を行った登山家でも48時間しか活動できません。
また、自分の生命を維持することだけで精一杯になってしまい、仲間が倒れても救助することもできません。そんな過酷な環境のため、エベレストに挑む登山家の10人に1人は命を落としています。
そしてこの虹の谷には、200体以上の登山家の遺体が回収できず、ミイラとなって今も眠っています。時には遺体が登山ルートの目印にもなることもあります。
ここから遺体の写真が続きます。閲覧注意。
こちらは「なぜ山に登るのか? そこに山があるから。」の名言で有名なイギリス人登山家、ジョージ・マロリーさんの遺体です。1924年の3度目のエベレスト登頂で行方不明となり、75年後の1999年に発見されました。雪に埋もれていたのでしょうか、屍蝋化していますね。
インド人登山家のツワング・パルジャーさんの遺体。この遺体はグリーンブーツ・ケープの名前をつけられ、この上にあるオーバーハングの崖の目印となっています。
エベレストの北東ルートでは必ずこの遺体を見ることになります。
エベレストは超低温で乾燥しているため、死体が腐らずにミイラとなります。
遺体となった登山者の中には、動くこともままならなくなり、下山するのを諦めた人たちもいます。
エベレストではこんな話もあります。
以前、チベット側からこのエベレストの登頂を目指したロシア人の男性とアメリカ人女性の夫婦がいました。
山頂を目前にして妻が力尽きてしまいます。
「私はここで待っているからあなただけでも登頂して」と夫を見送ります。
その後、夫は無事登頂を果たし、妻の所に戻ってきましたが、妻の両足は凍傷で一歩も歩けない状態でした。
しかし意識はしかっりしていたそうです。
日が暮れ始め、夫はどうしようもないことを悟り、そこからジャンプをして妻の目の前で命を絶ちました。その夜、妻は凍死しました。
この夫婦の会話や救援を求める声は無線でキャンプの元へ届いていましたが、誰も彼らを助けることはできませんした。
どんなに訓練した登山家でも命を落とすのがエベレストです。
しかし、この山で眠る登山家たちは彼らの愛した山で眠ることができて幸せなのかもしれません。
参照元:Viralnova